コンプライアンスチェックとは?取引・採用時に必要な理由や調査方法について

2026/03/09

コンプライアンスチェックとは?取引・採用時に必要な理由や調査方法について

企業の不祥事や反社会的勢力との関わり、ハラスメント問題などが社会的に厳しく問われる昨今、企業にはこれまで以上にコンプライアンスへの取り組みが求められています。

しかし、いざコンプライアンスチェックを実施するとなると「具体的に何を確認すればよいのか?」「自社の調査だけで十分なのか?」といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

本記事では、コンプライアンスチェックとは何か、定義や必要性、一般的な調査内容、調査方法について解説します。記事後半では、自社で調査を実施する際の注意点や、外部の調査機関を活用するメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

コンプライアンスチェックとは?

コンプライアンスチェックとは、取引先や自社の従業員が、法令や社会規範を遵守しているか、あるいは反社会的勢力との接点がないかを確認する調査のことです。

「法律を破っていないか」を確認するだけでなく、企業倫理やモラル、社会的な信用を損なうリスクがないかを多面的に評価します。

コンプライアンスチェックの対象・タイミング・調査内容

コンプライアンスチェックの主な対象は以下の通りです。

  • ・新規・既存の取引先
  • ・M&Aの対象企業・投資先
  • ・自社の役員・従業員(外部委託先を含む)
  • ・採用候補者

そして実施タイミングとしては、取引開始前・採用前・M&A前・IPO準備といった重要な局面のほかにも、契約更新時など定期的な実施が理想です。

また調査内容は、反社会的勢力との関係性、過去の犯罪歴や不祥事、破産歴、訴訟歴、SNSでの不適切な発言といった多岐にわたるネガティブ情報が対象です。企業においては、行政処分や粉飾決算、労務トラブル、ハラスメントなどもチェックすべき内容です。

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なぜコンプライアンスチェックが必要なのか

企業がコンプライアンスチェックを重視すべき理由は、大きく分けて3つあります。

【コンプライアンスチェックが必要な理由】
①:社会的信用の維持
②:法的リスクの回避
③:内部不正の防止

2-1. ①:社会的信用の維持

現代のビジネスにおいて、企業には極めて高い社会的責任(CSR)が求められています。

万が一、取引先や従業員が不祥事を起こした場合、企業自身の管理責任が問われ、長年築き上げたブランドイメージが一夜にして失墜する恐れがあります。

社会的信用の低下は、顧客離れや取引先からの契約解除、株価の下落など、重大な経営危機を招きかねません。特にSNSで情報が瞬時に拡散される現代では、些細な懸念点も軽視できないのが実情です。

2-2. ②:法的リスクの回避

コンプライアンス違反が発覚すれば、業務停止命令や営業許可の取り消しといった行政処分、損害賠償請求、刑事罰の対象となり得ます。

特に、各都道府県の「暴力団排除条例」により、反社会的勢力との取引は厳しく禁じられています。違反すると、社名公表による社会的制裁を受けるだけ

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2-3. ③:内部不正の防止

従業員や外部委託先へのチェックを定期的に実施することは、情報漏洩や不正会計といった内部不正の抑止力となります。

また、将来的に上場を目指す企業にとって、健全なコンプライアンス体制の構築は必須条件です。審査では、名ばかりのコンプライアンス体制でなく、実態が伴っているかどうかが厳格にチェックされます。

コンプライアンスチェックの一般的な方法

コンプライアンスチェックの一般的な方法

コンプライアンスチェックとは具体的にどのような調査を実施するのか、「自社で実施するケース」と「外部へ依頼するケース」に分けて見ていきましょう。

なお、外部へ依頼するケースでも、まずは自社で可能な限り情報を集めてから外部に依頼するのがおすすめです。先に情報を整理しておくことで、より深い調査が可能になるだけでなく、調査のスピードも早まり、コストも抑えられます。

このような背景から、自社で行うコンプライアンスチェックは「一次調査」とも呼ばれています。

自社でチェックを行うケース(一次調査)

自社内でのコンプライアンスチェックは、主に公開情報を活用したスクリーニングが中心となります。既存の取引先に対しては、営業担当や経理担当などから、社内での評判・取引履歴・支払い履歴といった情報も取得しましょう。

公的データベースの確認
登記簿謄本や官報など、公的な記録を照合します。

Webスクリーニング
検索エンジンで「社名(氏名)+逮捕」「社名(氏名)+訴訟」「社名(氏名)+反社」といったキーワードを組み合わせて検索します。

新聞・雑誌記事データベース
過去数十年の記事を横断検索できる有料サービスを活用し、ネットから消えた過去の情報を追います。

SNS・クチコミの確認
個人の言動から、炎上リスクや公序良俗に反する挙動がないかを確認します。

また、調査とは少し逸れますが、新規契約時における防衛策として、契約書に「反社会的勢力排除条項」を導入することも有効です。

契約相手が反社会的勢力に関与する者であると判明した場合に、無催告で契約解除ができる条項で、この条項の提示に対する相手の反応自体が、チェック指標の一つにもなります。

外部の調査機関に依頼するケース

自社での一次調査で得た情報をもとに、より深い精査や客観的な評価が必要な場合や、IPO準備・M&A準備などの重要な局面では、コンプライアンスチェックを専門に行う外部の調査機関に依頼するのが一般的です。

外部の調査機関では、以下のような方法でコンプライアンスチェックを実施します。

データベースの参照
公的機関や特定の業界団体が保有する独自のデータベースを参照します。

取材調査
各種書類の内容や、評価・評判、ネガティブ情報などを取材によって抽出します。

内偵調査
秘密裏に関係機関や対象者周辺への聞き込みを実施し、情報の裏取りをします。

これらの調査のほかにも、より詳細な人物調査や反社会的勢力調査など、必要に応じた調査を依頼することが可能です。

そして、コンプライアンスチェックを実施している調査機関には、信用調査会社や総合調査会社、コンプライアンス専門調査会社、興信所などがあります。

調査機関を選ぶ際は、希望の調査内容(個人・法人)に対応しているか、金融機関との取引実績、報告書のクオリティ、相談時のスピード感、そして守秘義務が徹底されているかといった点を比較すると良いでしょう。

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自社でのコンプライアンスチェック時に気をつけるべき点

自社でコンプライアンスチェックをする際は、以下のようなポイントに注意する必要があります。

【チェック時に気をつけるべきポイント】
①:情報の見落とし
②:主観的な判断
③:客観性の欠如
④:法律違反

注意点①:情報の見落とし

自社での調査は、主にインターネット検索に頼ることが多く、情報の網羅性に欠けるという大きなリスクがあります。

専門機関が持つ非公開のデータベースにアクセスできないため、巧妙に隠された反社会的勢力との関係や、ネットから削除された不祥事の記録を見逃してしまう可能性が高まります。

注意点②:主観的な判断

自社でチェックを行う場合、「どこまで調べれば合格か」「どの程度の噂があれば不採用・取引停止にすべきか」という判断基準が担当者の主観に依存しがちです。

担当者によって調査の質にばらつきが生じ、本来排除すべきリスクを見逃したり、逆に過剰な懸念で有益な取引や人材を失ったりする恐れがあります。

注意点③:客観性の欠如

万が一、取引先や従業員がトラブルを起こし、自社の善管注意義務(管理者としての責任)が問われた際、自社のみの調査結果では十分な調査を尽くしたとみなされないケースがあります。

第三者機関による客観的な調査報告書がないことで、株主代表訴訟や行政指導に対して十分な防御ができず、企業の社会的責任を問われる事態を招きかねません。

注意点④:法律違反

自社の担当者が不慣れな状態で深掘り調査を行うと、知らないうちに収集が禁止されている思想や信条、出生地などの個人情報に触れてしまう危険があります。

さらに、調査の過程で、プライバシーに関わる個人の情報をうっかり漏洩してしまう恐れも。

不適切な個人情報の扱いは、プライバシーの侵害や、個人情報保護法・職業安定法といった法令違反に問われ、逆に企業側が訴えられるリスクが生じます。

外部の調査機関に依頼するメリット

外部の調査機関に依頼するメリット

コンプライアンスチェックを外部の調査機関に依頼するメリットは、上記のようなリスクを補完できる他、自社のリソースを割く必要なく、スピーディに高精度の調査が進められる点にあります。

【調査会社に依頼するメリット】
①:精度の高いチェックができる
②:時間と労力が削減できる
③:客観的な判断ができる

メリット①:精度の高いチェックができる

専門の調査機関は、独自のデータベースや高度な検索ノウハウを保有しています。

一般的なネット検索では辿り着けない情報や、ネットには公開されていない非公開情報まで網羅的に調査できるため、自社調査では見落としがちなリスクを高い精度で検知することができます。

メリット②:時間と労力が削減できる

膨大な数の取引先や採用候補者を一件ずつ精査するのは、膨大な時間と労力がかかります。

コンプライアンスチェックを外部機関に委託することで、社内リソースを本来の業務に集中させつつ、短期間で質の高い調査結果を得ることが可能になります。

メリット③:客観的な判断ができる

専門機関による第三者視点の調査レポートは、社内の意思決定において、客観的な判断材料となります。

さらに、万が一、不祥事が発生した際にも「専門の調査機関を通じて適切なコンプライアンスチェックを実施した」という証拠としても活用できます。

コンプライアンスチェックは企業生命の盾

コンプライアンスチェックは、企業が持続的に成長し、予期せぬトラブルから身を守るための盾となります。

特に採用や新規取引の際には、内定後や契約後に問題が発覚しても対応が難しいため、事前の徹底した確認が重要です。

外部機関への依頼にはコストが発生しますが、チェックを怠ったことで生じる損害賠償や信用の失墜などの損失を考えると、企業の生命を守るために必要な保険だと言えるでしょう。

トクチョーのコンプライアンスチェックについて

近年一般化しているコンプライアンスチェックは、ネットの情報をもとにした機械的な調査が主流になっています。

私たち総合調査会社トクチョーでは、暴力団排除が社会通念となる以前の1990年代初頭から蓄積してきた情報量と独自の情報網を活かし、実態に即した精度の高いコンプライアンスチェックを実施しています。

表面的な情報にとどまらず、背景や関係性までのより踏み込んだ調査をご希望される場合はぜひ当社にご相談ください。

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株式会社トクチョーは、60年以上続く総合調査会社です。豊富な経験と、長年の実績で培った調査力で、上場企業から中小企業・スタートアップまで、幅広くお客様のご要望にお応えしてまいります。

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総合調査会社として、企業経営やビジネスでの意思決定に必要な、データベースからは得られない情報をお届けしています。

状況に応じた 多面的な調査により、取引先や競合企業についてより充実した理解のためにご利用いただけます。

また、 労務管理にまつわる社員の調査、クレーマーや不審人物の素性調査等もお気軽にご相談ください。

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