取引先のコンプライアンスチェックは必要?確認すべき項目とタイミング
2026/09/07

取引先の不祥事や反社会的勢力との関わりが発覚し、自社の信用まで失墜する結果に……。そうしたニュースを目にする機会が増え、「うちの取引先は大丈夫だろうか」と不安を感じている担当者の方も多いのではないでしょうか。
一方で、「長年付き合いのある取引先にコンプライアンスチェックを行うのは気が引ける」「そもそも自社の一次スクリーニングで十分なのでは」といった迷いから、実施に踏み切れないケースも少なくありません。
本記事では、取引先のコンプライアンスチェックがなぜ必要なのか、確認すべき項目やチェックすべきタイミングについて解説します。あわせて、様々な調査事例もご紹介しますので、実施を迷っている方はぜひ参考にしてください。
目次
取引先のコンプライアンスチェックとは
取引先のコンプライアンスチェックとは、新規・既存を問わず取引先企業やその代表者が、法令や社会規範を遵守しているか、反社会的勢力との接点がないかを確認する調査のことです。
自社の一次スクリーニングとして、インターネット検索や登記情報の確認、チェックツールの活用等を行っている企業も多いかと思いますが、それだけでは実態まで把握しきれないケースが多々あります。
実際に、自社の一次スクリーニングでは特に問題が見当たらなかった取引先について、より深く調査を進めると、思いがけない事実が判明することも少なくありません。だからこそ、取引先のコンプライアンスチェックは、新規・既存を問わず、定期的な実施が推奨されます。
関連記事:コンプライアンスチェックとは?取引・採用時に必要な理由や調査方法について
【事例】コンプライアンスチェックが必要な理由
取引先のコンプライアンスチェックには、大きく分けて2つの役割があります。
一つは、取引先に潜むリスクを事前に発見し、被害を未然に防ぐこと。もう一つは、「問題がない」ことを客観的に確認し、安心して取引を継続するための材料とすることです。
実際にあったケースとともに、調査がなぜ必要なのか、コンプライアンスチェックの重要性について解説します。
【コンプライアンスチェックに関連する事例】
1. 新規の取引先に問題が発覚したケース
2. 既存の取引先に問題が発覚したケース
3. 取引先に問題はなかったが別の問題が発覚したケース
4. リスクの深度を見極められたケース
1.新規の取引先に問題が発覚したケース
新規取引の検討段階で、お客様自身で記事検索等を実施後、深掘り調査のためご依頼をいただきました。
弊社にて代表者の経歴を調べたところ、反社会的勢力と近しい人物が関与する法人の役員として登記されていたことが判明しました。
記事検索や登記情報の確認といった一次スクリーニングは、実態把握の入り口として大切な役割を果たしますが、関係性の深い部分については、取材や独自データとの照合による深掘り調査でなければ見えてこない情報もあります。
2.既存の取引先に問題が発覚したケース
既存取引先については、以下のようなきっかけからご相談をいただき、調査の結果、問題が確認されたケースがあります。
▼事例①
取引先に関する看過できない風評を業界関係者から耳にし、調査を実施したところ、実際にトラブルの実態が確認された。
▼事例②
新規取引開始時には問題がなかったものの、役員交代等体制の変化をきっかけに調査を行ったところ、懸念情報が事実であったことが判明した。
このように、コンプライアンス違反は取引開始時だけでなく、取引継続中の調査によって表面化するケースも多くあります。「取引開始時に問題がなかったから今後も安心」とは言い切れない点に注意が必要です。
3.取引先に問題はなかったが別の問題が発覚したケース
一方で、調査によって疑いが晴れ、安心して取引を継続できたケースもあります。
お客様のもとに「取引先の代表者が反社会的勢力と関係しているらしい」という情報が寄せられ、事実確認のご相談をいただきました。
調査したところ、代表者本人に反社会的勢力との接点は見つかりませんでした。そこで情報の発信元をたどってみると、情報を寄せた人物自身が取引先と競合関係にあり、事業の名義や立場を転々と変える等、不審な経歴の持ち主であることが判明しました。
つまり、競合企業の関係者が、取引先の評判を落として自社に取引を乗り換えさせる目的で流した、根拠のない情報だったのです。もし調査を行わずに噂だけで取引を打ち切っていれば、長年築いてきた取引関係を自ら手放していたことになります。
このように、コンプライアンスチェックは「疑惑を晴らし、安心して取引を続けるための材料」としても機能します。
4.リスクの深度を見極められたケース
また、必ずしも「問題なし」と白黒はっきり判断できるケースばかりではありません。
Webや報道で気になる情報を見つけたが、「本当に問題があるのか」「どの程度深刻なのか」まではわからない状況の時にも、コンプライアンスチェックが役立ちます。取引先や関係者にヒアリング調査を行えば、懸念の実態や深刻度合いをある程度、把握もできます。
結果として、白とも黒とも言い切れないものの、「この程度のリスクなら、取引が続けられそうだ」といった、社内での意思決定材料として活用できるでしょう。
調査を検討すべき「兆候」とタイミング

既存の取引先へのコンプライアンスチェックは、なかなかタイミングがつかめないものです。弊社では、以下のような兆候が見られた場合は、早めにご相談いただくようにご案内しております。
▼コンプライアンスチェックの実施を検討したい兆候
・新聞報道やWeb上で取引先の不芳情報を目にした。・金融機関から取引先に関する情報提供があった。
・取引先や業界関係者から悪い噂を耳にした。
・折衝を担当している自社の社員が、取引先の対応に違和感を覚えた。
これらの兆候は、あくまで「疑いの入口」に過ぎません。しかし事実関係が不確かな段階であっても、疑いを抱いたまま取引を続けるより、早い段階でご相談いただくほうが、対応の選択肢が広がります。
取引先のコンプライアンスチェックで確認すべき項目
取引先のコンプライアンスチェックで一般的に確認する項目は、以下の通りです。
| 調査項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 企業信用調査 | 対象法人の経営状況・営業状況の調査に加え、関係企業・対象者周辺への聞き込み(取材)による取引先等からの評価・評判、トラブル・ネガティブ情報の抽出 |
| 代表者バックグラウンド調査 | 経歴、周辺関係者からの評価・評判、トラブル・ネガティブ情報の抽出 |
| 反社会的勢力調査 | 関係企業・対象者周辺への聞き込みによる反社との関係性調査、独自情報との照会・官公庁情報・各種メディア情報による反社との関係性の調査 |
| 訴訟歴調査 | 民事訴訟記録の有無確認・閲覧(原告・被告いずれの立場も対象) |
自社チェックと外部調査会社の使い分け方

自社でのコンプライアンスチェックは、Webスクリーニング(例:「社名や氏名+不正」といったキーワードでの検索)や登記情報の確認等、公開情報をもとにした調査が中心となるのが一般的です。
こうした自社チェックは、あくまで一次スクリーニングとして位置づけ、そこではじかれなかった取引先のうち、特にビジネスインパクトが大きい取引検討先については、外部の調査会社の活用を検討するとよいでしょう。
また、自社チェックの段階で懸念事項が見つかった場合でも、その点にフォーカスした調査を行うことで、取引継続の可否を判断する材料を得ることも可能です。「懸念があるから即取引中止」ではなく、「懸念の真偽を確かめてから判断する」という選択肢があることも、覚えておいていただきたいポイントです。
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取引先調査は「自社を守る手段」の一つ
取引先のコンプライアンスチェックは、ただ問題を見つけるためだけの調査ではありません。問題がないことを客観的に確認し、安心して取引を継続するための材料にもなります。
新規取引時はもちろん、既存の取引先についても、兆候を感じた際には早めに専門機関へ相談することをおすすめします。
トクチョーの「取引先・提携先調査」について
私たち総合調査会社トクチョーは、60年以上にわたって蓄積してきた独自データと情報網を活かし、実態に即した精度の高い取引先・提携先調査を実施しています。
新規取引や業務提携はもちろん、既存取引先について懸念が生じた際のご相談にも対応可能です。上記でご紹介した企業信用調査や反社会的勢力調査、代表者バックグラウンド調査、訴訟歴調査等、必要に応じた組み合わせでご提案いたします。
総合調査会社トクチョーで「価値ある情報」を
株式会社トクチョーは、60年以上続く総合調査会社です。豊富な経験と、長年の実績で培った調査力で、上場企業から中小企業・スタートアップまで、幅広くお客様のご要望にお応えしてまいります。
- ・反社会的勢力対策
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- ・企業間取引(デューデリジェンス)
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- ・社内リスク対策 等
「こういう点を深掘りしてほしい」といった細かなご要望や、弁護士や外部専門家が関与するケースにも柔軟に対応できます。インターネットのみで完結する簡易的な調査ではなく、取材などからより深い情報収集が可能ですので、フォームまたはお電話にて、お気軽にご相談ください。

